最近、ジャムセッション等でサックスを吹く時に気をつけているポイントに以下の3つがあります。
- かまない
- はねない
- しゃくらない
であります。以下説明していきましょう。
1. かまない
これはサックス演奏の大原則中の大原則です。だけど、気をつけて練習していてもついつい本番だとかみがちになります(特にG以上の高音域)。どんなにばっちりのセッティングで吹いていても、かんだとたんに音がやせて冴えない音になってしまいます。「(直感とは逆に)低音域ではアンブシュアを締めて、高音域では緩める」というデイブ・リーブマンの教えを守らなければなりません。
2. はねない
これはサックスに限らずあらゆるソロ楽器に共通ですね。アマチュアの演奏でそれなりにかっこいフレーズが出ているのに、イマイチ素人くさいという場合、ちゃんかちゃんかはねすぎのケースが多いと思います。スイングやデキシーでもやっているのなら別ですが、コンテンポラリーなジャズをやっているのなら8分音符は完全イーブンくらいのつもりでちょうどいいと思います。もちろん、積極的表現として敢えてはねるフレーズを吹く(弾く)ことはあると思いますが、それは常にちゃんかちゃんかはねているのとは違います。ハル・ギャルパーの教え「ミディアム以上の曲の8分音符はハーフテンポでカウントしてあたかもバラードの16分音符のように吹く」を肝に銘じたいです。
3. しゃくらない
これも、表現方法として音の頭でしゃくる(ベンドアップする)のは当然ありなんですが、くせになるといつでもベンドアップして吹くようになってしまいます(特に、高音Bからサイドキーにかけて)。これめちゃダサイです。常にベンドアップしないと吹けないというのは要は音程が取れていないということなので、離れた音程を跳ばすフレーズのエチュードをやりまくるという練習法もありますが、バラードのテーマを絶対しゃくらないように吹き切る練習も良いんじゃないかと思います。
さらに、もうひとつの「〜ない」を加えられるなら「たれ流さない」というのを入れたいです。自分の演奏を録音して聞いていると、つい気が抜けてアーティキュレーション(タンギング)があんまり効いてない「垂れ流し」フレーズを吹いてしまっている瞬間があって落ち込むことが多いです。そこまでどれほどイケてるフレーズを吹いていても、1回でも垂れ流しをやってしまうと台無しですね。これを防ぐためには練習の時でも常にアーティキュレーションを意識する(8分であればすべての音符をタンギングする、16分フレーズでも基本は裏タンギングをする)を徹底すべきだと思います。
やはり題辞なのは自分の演奏をちゃんと録音して聴き直し、後でちゃんとダメ出しすることだと思います。クリスポッターもジョシュアレッドマンもライブではICレコーダーで自分の音を録音してましたしね。