Jazz Lifeを立ち読みしてたらエリック・アレキサンダーのクリニックの記事で本人のアドバイスとして「ビバップフレーズはノータンギングで吹く」なんて書いてありました。
これは本当なんでしょうか?ご本人の演奏を聴いたり、動画を見ている限り、普通にタンギングはしているように思えます。これをブレスだけでやっているとは信じられないのですが。
この記事の前半には、練習方法として「サックスに息を入れてだんだん音の成分を増やしていく」というやり方が紹介されてます。これは、私も山中良良之さんに教わりましたが、出来る限り緩いアンブシュアで太い音を出す良い練習方法だと思います。
「ビバップフレーズはノータンギングで吹く」の話も練習方法の話であって、演奏するときの話ではないんじゃないでしょうか?通訳が説明不足だったか、記者さんの勘違いなんじゃないかと思います。
いずれにせよ、あくまでも練習としてノータンギングで吹くのはありだと思います。SaxOnTheWeb.netでもジョージ・ガルゾンが生徒に対して、フレーズをまずはイーブン(跳ねなし)でノータンギングで練習することを推奨しているという話題が出てきました。これでちゃんとタイミングが正確に出せるようになってから通常のタンギングを足せという話なんでしょう。これは理にかなっていると思います。リズムの悪さをタンギングでごまかすというのは良くある悪癖だからです。
これ以外にも、しゃくり上げ(ベンドアップ)、ベンドダウン、ビブラート、サブトーンなどサックスの表現として重要なものは数多くありますが、まずは、これらの要素を排して、素の状態でちゃんと吹けるようになってから装飾的要素を足すというのは重要です。癖でフレーズの頭を常にしゃくる(しゃくらないとちゃんと吹けない)ようになってしまうとかっこわるいですし、ずっとそういうやり方でやっているとその悪癖を脱却するのは大変です。もちろん、ベンドアップ(しゃくり上げ)も効果的に使えばよいのですが、常に無意識にベンドアップしてしまう演奏が問題なわけです。
George Garzone がレッスンビデオの最初に、まず何をしたらいいですかっていう質問に「まずあなたの舌を切り落とす」って冗談言ってました。タンギング無しで発音できるアンブシャーが理想だっていう意味だと解釈してますが。