2011年02月18日

【CD評】ホームカミング (スティーブグロスマン)

かねてから待ち望んでいたSteve Grossmanの新譜HOMECOMINGが出たので買いました。中村照男氏プロデュースの日本盤です。

KatonahやTake The D Drainなどのグロスマンのオリジナル曲、Ceora、This Time The Dream's On Meなどのよくやるスタンダードを含む構成は期待させるものがあります。だけど内容は正直イマイチと言ったところかな。グロスマンの凄みが半分も出てない気がします。グロスマンが衰えたとは考えたくない、プロデュースの問題ではないかと思います。

1曲目Una Masというラテン曲でTom Browne(あのGRPレーベル等で吹いてたTom Browneです)のソロから入るのですが何か煮えきらないソロで萎えます。グロスマンのソロも不完全燃焼という感じ。この曲の演奏がYouTubeで公式プロモーション動画として上がっているのですが、何故このトラックをプロモーションに選んだのかという気がします。そもそも、本当はグロスマンのワンホーンアルバムにしていただきたかった。いろいろと大人の事情があるのかもしれませんが。

やはりグロスマンは生で聴きたいという感じがします。なんかMIXIの情報だと飛行機代出してくれれば日本にいつでも行くと言ってるらしいですが、だったらσ(^_^)のマイレージ寄付しようかななんて(エコノミーだけど)。

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2009年09月28日

【CDレビュー】サムヤヘルがサイドで入ったCD×3

σ(^^)の好きなオルガン奏者を一人挙げろと言われれば、やはりサムヤヘル(Sam Yahel)。エクスプレッションペダルを激しく使ったドライブ感のあるリズム、タメの利いた右手のリズム感、ブルース色ファンキー色がほとんどなく、ジミースミスぽさ皆無のモダンなアドリブラインとワンアンドオンリーのオルガン奏者です。

ヤヘルのリーダー盤の演奏もすばらしいのですが、サイドマンで入った時の演奏もすばらしいです。オルガンはベースも担当することになるのでサムヤヘルが入ることでバンド全体のグルーブ感を大きくアップしてくれます。トランペット奏者のライアンカイザーとやっている作品などもすばらしいのですが、今回は最近買ったあまり知られていないであろうCD3枚をご紹介します。

Jake Langley: Here and Now
ギタリストリーダーのOGD構成。日本のAmazonからは買えないようなのでiTMSでファイルを買うか、米国Amazonで買うしかないようです。私はiTMSで買いました。オーソドックスなOGDスタイルでサムヤヘルのプレイも存分に楽しめます。ジェイクラングレイにはジョーイデフランセスコと演ったMovin' and Groovin'というCDもあり私も持ってる(こちらは日本のAmazonでCD購入可能)のですが、同じOGD構成でもバンドのグルーブが全然違うのがわかります。

Impressions: The New York Sessions, Larry Coryell
こちらもOGD構成。ラリーコリエルはEmraceable YouやCome Rain, Come Shineなどのスタンダード曲を中心にメインストリーム的プレイをしていますが、やはり音質がペキペキしていて個人的にはジェイクラングレイの方が好きかな。タイトル曲におけるサムヤヘルのドライブ感がすばらしいです。

Bop on Pop,Ben & Frank Perowsky Trio
ギター抜きのサックス、オルガン、ドラムのトリオなので期待しましたが悪くはないがちょっと期待とは違ったという感じ。ドラマーのベンペロウスキーが、バップ時代から活躍しているサックス奏者のお父さんであるフランクペロウスキーへの親孝行としてアルバムを作り、それにサムヤヘルが協力したというお話しのようです。フランクペロウスキーのサックスはナイスではありますが、決してモダンなスタイルではないので、サムヤヘルと丁々発止というわけにはいきません。超スタンダードばかりをストレートに演っています。Confirmationなどは「例のイントロ」でそのまんま演奏しており、ジャムセッションの録音を聞いているかのようです(もちろんめちゃうまいですけど)。普通の曲を普通にやる時にヤヘルがどういうアプローチを取るかという点では興味深いですね。なお、Donna LeeとFourにはヤヘルは参加しておらず、ドラムとサックス(クラリネット)のデュオになっています。

ところで、σ(^^)はサムヤヘルの新譜が出ると常に速攻で買ってますが、この3枚のCDについてはサムヤヘルの公式サイトにもなぜか載ってないので発売に気がつかず、買うまでに時間がかかってしまいました。リーダー盤だけでなくサイドメンで入ったものもちゃんとサイトに載せて欲しいものです>ヤヘルのマネージャー殿

しかし、やはりサムヤヘルは誰とやっても期待以上の結果を出してくれるミュージシャンなのではと思います。引く手数多なのもわかります。今度は是非、ジェリーバーガンジ、クリスポッターあたりとギター抜きのサックストリオで演ってくれないものでしょうかね。すごい演奏になるのは確実です。

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2009年09月23日

【CDレビュー】フィルウッズ: Warm Woods Complete Recordings

ジャズのCD聴く時はやはり自分で演奏する楽器でもあるテナーとオルガン中心になってしまいますが、それ以外の楽器奏者ではフィルウッズはかなり好きです。サウンド、フレージング、アーティキュレーションとまさにジャズアルトのお手本のようなプレイ。

Warm Woodsというアルバムはジャケ写を見てもわかるようにフィルウッズの初期のアルバムです。スタンダート曲を中心にストレートに吹きまくっています。σ(^^)が大昔にジャズ始めたころに最初に買ったレコードのひとつだったと記憶しています。もう数え切れないほど聴いてほとんどフレーズ覚えてしまいました。

もちろん、CD化されたのもすぐゲットして(ジャケットがオリジナルとは違って変な芸術的なイラストになっていました)やはり愛聴していたのですが、最近、未発表トラックを加えてジャケットもオリジナルに戻したコンプリート盤が出たのでまた買いました。

で、追加の7曲なんですがフィルウッズのソロは悪くないもの、セクステットとセプテットの演奏なので、ウッズのソロを充分に堪能するというわけにはいきません。また、元々入っていた8曲と同年の録音とは思えないほどリズム隊が古くさいです。ほとんどスイングと言っても良い感じ。

とまあそういうわけでは追加の7トラックは実はそんなでもなかったのですが、持ってない方は是非買うことをお勧めします(間違えてボーナストラックがない方を買わないようにね)。In You Own Sweet Way, I Love You, Like Someone in Loveなどの大スタンダードにおける流れるようなソロは何度聞いてもすばらしいですし、コピーもしやすいのでアドリブの勉強したい方にもお勧めです。

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2006年08月05日

ラリー・ゴールディングスの新譜2枚

σ(^^)のお気に入りのハモンド奏者ラリー・ゴールディングスの新譜を2枚買ってみました。

まず1枚目、最新作のQuartetですが、正直、ちゃんと試聴してから買えばよかったです。なぜなら、ラリーはほとんどピアノしか弾いてないからです(パーソネルにベース奏者がいることを確認しておけばよかったです)。ラリー・ゴールディングスは元々ピアノ奏者(キース・ジャレットの弟子だそうな)で、今までにもAwakeningというピアノでのアルバムを出していますが、ピアノ奏者としてはあんまりおもしろくない気がします。ということで、1回聴いたきりで全然聴かなくなってしまいました。

もう1枚は、ジャック・デジョネット、ジョン・スコフィールドとのTrio Beyond名義でのSAUDAGES(ってタイトルだけ聞くとボサノバみたいですが)。ジャック・デジョネットによるトニー・ウィリアムスのトリビュートのスペシャル・ユニットであります。このトリオのライブは昔サンフランシスコ出張に行った時にオークランドのジャズ・クラブYoshi'sで聴きました。トニー・ウィリアムスへのトリビュートでオルガン・トリオというと、トニーがラリー・ヤングとライフタイムを思い出してしまいますが、ライフタイム色はほとんどないです。σ(^^)はライフタイムあまり好きではないので逆に良かったです。ライフタイムみたいのを期待すると裏切られますが、、ジョン・スコフィールド・トリオ・フィーチャリング・ラリー・ゴールディングスとして聴けばなかなかの名盤だと思います。

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2006年07月19日

ラリーヤングの遺作を買ってみましたが

amazonをいろいろと検索していたらラリーヤングの見たことないアルバム(アリスタ・レーベル)が2枚出てたので衝動買いしてしまいました。事実上の遺作である「スペースボール」と「フューエル」というやつです。初CD化ということです。

こういう長きにわたりCD化されてなかった幻の音源というのを聴くと「なんでこれが今までCD化されてなかったの!?」となるか「こりゃまあCD化されてなかったのも納得だな」となるかのどちらかなわけですが、このアルバムの場合はどちらかという後者でした(^_^;)

というか、ラリーヤング、オルガン弾いてないし。エレピと(時代ゆえにしょうがないですが)異常にチープなシンセを弾いてます。「スペースボール」はコスミックというかスピリチュアルというかそういう感じ、「フューエル」の方はチープなP-Funkという感じです。ジャズ的要素は皆無に近いですが、レアグルーブとしては楽しめないこともないです。

ということで決してオススメはしませんが、この機会を逃すと二度と手に入らない音源ではと思います(一応アフィリエイト貼っておきます)。

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2006年03月22日

カッコ良すぎるぜラリーゴールディングス

2日続けてハモンドオルガンのおすすめアルバムの紹介です。とは言っても今回はオルガン奏者のリーダー作ではなく、アルト奏者のメシオ・パーカーのリーダー作"Life On Planet Groove"です。

このアルバムでオルガンを弾いているラリー・ゴールディングスは私の最も好きなオルガン奏者の一人。マイケル・ブレッカーの"Time Of The Essence"でのサイドマンとして有名かと思います。マイケルのアルバムや自分のリーダー作はわりとクールなスタイルですが、この人は過去にメシオ・パーカーのグループでやってた時期があり、その時は思い切りファンクに徹していました。この"Life On Planet Groove"というアルバムはそのころのライブ盤。

オルガンのアルバムのオススメとは言っても、実はオルガンソロは一カ所もありません。でなんでオススメかと言うとラリーの左手のベースがすごいからであります。このアルバムの最初の曲ののベースのイントロのグルーブには誰もがぶっとぶと思いますが、これはオルガンの左手であります。ゲストボーカル入りの曲(M3、M4、M8)は本物のベースが入るようですが、それ以外はオルガンの左手による超絶ファンクベースが聴けます。

メシオ・パーカーと言えばファンクの権化であり、そのバンドに入るオーディションはさぞかし厳しいことでしょう。黒人にとっても最難関です。そんなバンドで、白人のやさ男なのに左手一本で強力グルーブを生み出すラリーゴールディングス、かっこ良すぎです。

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2006年03月21日

聴いてくださいラリーヤング

ジャズオルガンの王道というとやはりジミースミスのファンキー&ブルージーなスタイル。また、エディさんのようなノリノリのスイング路線も楽しい。しかし、もうひとつ忘れてはならないのが、モーダルというかマッコイ以降というか、あまりブルース色を感じさせないモダンなオルガンジャズです。現在で言うと、ラリーゴールディングスとかサムヤヘルとかのスタイル。金子雄太氏もそうかも。で、こういうスタイルの走りとなったオルガニストの一人がラリーヤングであります。

ラリーヤングという人は最初はジミースミス的な王道スタイルだったのですが、だんだんモード色を強めてきて独自のオルガン・スタイルを築きました。その頂点がこのUNITYというアルバムです。

他のメンバーはエルビン・ジョーンズ(ds)、ジョー・ヘンダーソン(ts)、ウディ・ショー(tp)という超強力メンバーです(今では全員鬼籍入りですね(T_T))。レスリーを使わないドライな音色で、左手ベースはぐいぐいドライブ、ソロはウネウネと弾きまくり、バッキングはマッコイ系の4度ボイシングというラリーヤングのスタイルはジミースミス系しか知らない人にとっては目からウロコと思います。また、ウディ・ショー(この人、ホント大好き)のインスピレーションあふれるプレイと超名曲のオリジナル(MoontraneとBeyond All Limits)もすばらしく、オルガンジャズという範疇を超えて、60年代ジャズの良さが最高に出たアルバムのひとつであると思います。ジャズ喫茶に行ってコーヒーを飲みたくなってしまいます。

この後、ラリーヤングはちょっとフリージャズとかロックの方向性に移り、トニー・ウィリアムスとライフタイムというユニット(うるさいだけで自分はあまり好きではない)を組んだりして、1978年に38歳の若さで亡くなってしまたので、結局フロントに二管を配した主流派ジャズのスタイルでのレコーディングはこれが唯一ということになりました。他のアーティストでもこういうスタイルのオルガンジャズアルバムはないのではと思います(あったら教えて下さいな)。なお、マイケルブレッカーのラリー・ゴールディングスをサイドマンにしたTime of the Essenceはこのアルバムにインスパイアされて作ったもののようです。私もいつかはこういうスタイルで演ってみたいものですが、まあ、無理でしょうね(^_^;)。

で、この隠れた名盤が、今、アマゾンで958円!! あんまり売れてないんだろうねー、寂しいねー。興味を持った方、だまされたと思ってぜひ聴いてみてくださいね。

posted by kurikiyo at 18:45| Comment(1) | TrackBack(0) | CD評